■スバルメイン 「蛍虫」■
★流星1(ドリーム設定)★
夏と言えばきもだめしッッ!
きもだめしと言えば、オバケが苦手なスバルたん!
それをからかいまくるツカサ!!
萌え萌えしながら1日で書き上げました。
ツカサとスバルは悪態を突き合う悪友な設定です。
ツカサだけはアニメのワッルイ彼だとお考えください(笑)
そんな男のコ同士の友情って萌える!
誰だってあるよね、“コレだけはダメだ!”ってこと。
それがボクの場合はたまたまオバケとかユーレイだっただけなんだ。
・・・・・・・・そんなにバカにしなくったっていいじゃないか・・・・・・・・・・・・・・・・。
「き、きもだめし?!」
夏休み明けでまだまだ暑い日が続いている。
昼食後の昼休み。満腹でまどろんでいたボクのアタマはゴン太の言葉で覚醒する。
「おう。夏休み中にやろうって思ってたんだけどよ、すっかり忘れてたんだ。
今からでも遅くないからみんなでやろうぜ!」
「・・・・・・・・そのまま忘れてくれていいのに・・・・・・・・。」
「あん?なにか言ったか?」
「な、なんでもない!・・・で?メンバーは?」
「オレとお前とキザマロとツカサの男4人だ。この中で誰が一番キモがすわってるのか試そうぜ!」
・・・・・・ホッ。なんだ、委員長はメンバーに入ってないんだ。
ただでさえ彼女には頼りないとか情けないとか言われっぱなしなのに、
ここでオバケがダメだなんて知られたらさらにダメ男の烙印が増えてしまう。
・・・彼女には知られちゃイケナイ!
「アラ、おもしろそうね。ちょっとゴン太、どうして私だけノケモノなのよ?」
「だ、だってよぉ、女を怖いトコに連れてくのはかわいそうだと思って・・・・・」
「失礼しちゃうわ!私これでも度胸はあるんだから!」
「ええっ?委員長も参加するのお?!」
「・・・なによ、そのイヤそうな顔は?」
「あ、いや、そのぅ・・・・・(汗)」
「なんだよ、ひょっとして怖いのかスバル?(笑)」
「だ、誰も怖いだなんて言ってないじゃないかっ!」
「よーし!じゃあ今夜9時にコダマ霊園前に集合な!」
はぁ・・・・・、気が重い・・・・・。
しかもコダマ霊園っていわくつきじゃなかったかなぁ・・・・・。
「・・・・・・15年前の話だよ。修学旅行に向かうハズだったバスが途中事故に遭って、
それに乗ってた
先生も生徒もみんな死んでしまったらしい。
その遺体はここ、コダマ霊園に埋葬されたんだけど・・・。」
「・・・・・・・・・だけど?」
「楽しみにしていた修学旅行に行けなかった子供たちの霊が今もまだ彷徨っているって噂だよ・・・。」
「へ、へえ・・・・・。か、可哀そうな話だね・・・・・・・・・。」
「・・・・・その亡くなった子供たちは僕たちと同じ、小学5年生だったらしい。
その子たちは自分たちと
同じくらいの歳の子供をみつけると、
クラスメイトだと思ってそのまま霊界にひきずりこんでしまうらしい・・・・・。
今日のきもだめしではアッチの世界に連れていかれないように注意しないとね・・・・。」
ツカサ君がコダマ霊園前に集まったボクたちにこの霊園のいわく話を聞かせてくれる。
あははは・・・・・、か〜なり盛り上がっちゃったみたい・・・・・・・・。
静まりかえるボクたち。
と、そのとき。ボクの耳にふっと人の息がかかったかと思うと耳元でささやく声が・・・・・・・・・・。
「修学旅行・・・・・・・、行きたかったなぁ・・・・・・・・。」
「うぎゃああああーーーーーーーーっっ!!!」
ボクはたまらず隣にいた委員長に抱きつく。
なななな、なんだよ今のぉ!コワすぎる〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!
「あっははははっ!やだ、スバル君てば驚きすぎ〜〜♪」
「ミ、ミソラちゃん・・・・?なんでココに・・・・・・・?」
どうやらさっきの声はミソラちゃんだったらしい。
このコはメンバーに入ってなかったんだから驚くに決まってるじゃないかっっ!
「・・・・・スバル君・・・・いつまで抱きついてるの・・・・・?」
「ゴッ、ゴメン!ちょっとビックリしちゃってつい・・・・・アハハ・・・・・(汗)」
「なみだ目になってるぜ、スバル。そんなに怖かったら帰ってもいいんだぜ?(笑)」
「ビ、ビックリしただけって言ってるだろっ!」
ああ、もう、始まる前からこんなんじゃ先が思いやられるよぅ・・・・・・・・・・・(泣)
当然ミソラちゃんもきもだめしに参加することになった。
「よし、じゃルール説明するぞ。きもだめしのルートはこのコダマ霊園を1周。
一番奥のお堂に自分の名前を書いた石を置いて帰ってくる。
終わってからみんなでその石を確認して終了だ。」
「・・・・・グループは?」
「ちょうど6人だから3人ずつの2組でいいんじゃない?」
「そうだ。女性2人にはあえて別グループになってもらって、
自分のグループの男のコのどちらが怖がりかを判断していただくというのはどうです?」
「お!いいなそれ!やろうぜ!委員長たちもそれでいいか?」
「ええ、いいんじゃない?」
「ますますおもしろそうじゃん!乗った!」
「ふたりとも、えこひいきしないでくださいね?あくまで公平な判断をお願いしますよ。」
「しないしない!そんなの面白くなくなっちゃうじゃん!」
「甘やかしてどうするのよ。厳しくはしてもひいきなんてしないわ。」
うぅ・・・・・・。ついに始まっちゃう・・・・・。クジを引く手が震える。
せめて委員長とは別グループにさせてもらえないかなぁ・・・・・・・。
「赤いクジを引いたらミソラちゃんのグループ。白なら委員長。さ、みんなみせて。」
ボクはそおっと自分のクジをみる。クジの色は・・・・・・・・・赤。
・・・・・・やった!委員長とは別だ!まさに不幸中の幸い。もうひとりは誰だろう・・・・・・・・・・。
「ああ、なんだスバル君とか。これじゃ僕の圧勝じゃないか。張り合いないな〜。」
鼻もちならない口調にいささかムッとして振り向くと、赤いクジを持っているツカサ君がいた。
・・・・・・・・・・コイツだけには負けられない!
そうなると当然、白のグループは委員長、ゴン太、キザマロだ。
「一見、ゴン太のほうが度胸ありそうだけど、キザマロは非科学的なモノ信じてないんでしょ?」
「はい。信じてないものを怖がる必要なんてないですよ!」
「おお!言いやがったな?お前にゃ絶対負けねえぞ!」
なんか向こうのグループ、やたら盛り上がってるし。
でもボクの相手がツカサ君な以上、ボクだって負けていられない!
オバケがなんだ!そんなのツカサ君に負けるコトに比べたら全然大したことないじゃないか!
全然・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「・・・・・・・・・・ひっ!」
この霊園、想像してたよりもずっと不気味だ・・・・・・・・。
風の流れる音が不思議と人の悲鳴みたいに聴こえる。
こんな日に限って空は曇りで月はおろか、星さえまったくみえない。
ザワザワと騒ぐ草木にさえちょっと怯えてしまう情けないボク・・・・・・・。
「・・・・・スバル君、ビビりすぎ。」
「こ、怖くなんかないってば!だってオバケなんてウォーロックたちと似たようなもんじゃないか!」
「ああ!言えてるう!いきなり話しかけられると確かにビビっちゃうね〜。」
『まあ!シツレイしちゃう!ワタシとオバケを一緒にしないでよ、ミソラ!』
『よくいうぜ、オレにだって度々ビビりまくってんじゃねえか、スバル!』
「怖くないって言ってるだろ!」
虚勢を張ってひとりでズンズン先に進むボク。
ホントは怖くて腰ぬかしそうだなんてツカサ君にバレたら何言われるかわかったモンじゃない。
ツカサ君たちより少し先を行くボクの目の前を何か光るものが横切った。
ゆっくり、ふよふよと前を浮遊する光。
こ・・・・っ、これもしかして・・・・・・・・・・・・・・!
「ヒ・・・・ッ、ヒトダマだああぁーーーーーっっ!!」
なんなんだよ、この霊園っっ!もう帰りたい〜〜〜〜〜〜っ!!
驚きのあまり後ろにつんのめってしまいそのまま尻もちをついてしまうボク。
そんなボクのことなど気にもせず、浮遊する光に近づくツカサ君。
「ヒトダマ?・・・・そんなバカな・・・・・・・。」
「ツ、ツカサ君っっ!近づかないほうがいいよぅ!危ないよぅ!」
「・・・・・・すごい・・・・・!ミソラちゃん、みてごらんよ!」
「え?なになに?」
ツカサ君に促され、光に近づくミソラちゃん。
・・・・・・・・・・ヒトダマじゃないの・・・・・・?
「・・・・・・・ホタルだ。自然で生息しているヤツなんて初めてみたよ。しかも時期外れなのに・・・・。」
「あたしホンモノ初めてみた・・・・!キレイ・・・・・・・!」
「ホ、ホタル・・・・・・・・・?」
「残念だったね。・・・・・・・ヒトダマじゃないよ、スバル君(笑)」
悪戯な笑みを浮かべて嫌味たっぷりに話しかけてくるツカサ君。
ああ・・・・・・・、もうサイアクだぁ・・・・・・(泣)
・・・・・・・・・・しかも腰ぬけちゃって立てないし。
「ねえ!あのホタル追いかけてみよーよ!まだ他にもいるかも!」
「よいしょっと。・・・・そうだね、せっかくだから行ってみようか。」
「・・・・・・・・・・。(恥)」
ツカサ君はボクを背負ってミソラちゃんを追いかける。
ああ・・・・・・もう恥ずかしいやら情けないやらで息もできないよぅ・・・・・・・・・・・・・。
ホタルは霊園のお堂の奥にある池のほうへ飛んでいく。
池のほとりに着くと、委員長たちもそこにいた。
・・・・・・・・・そこに広がるのは池のほとりを飛びまわるたくさんのホタルたちの光。
その美しい光景にしばし目を奪われるボクたち。
・・・・・・・ゴン太だけはなぜか目を回したまま倒れている。
たぶんボクと同じなんだろうな・・・・・・・・。
「・・・・・・・・・・スバル君?どうしたの・・・?」
委員長がツカサ君に背負われたままのボクをみて、目を丸くする。
ああ・・・・・・・・、委員長だけには知られたくなかったけど仕方ないなぁ・・・・・・・・・。
「あ、あのう・・・・・(恥)」
「ごめんね、委員長。僕たちまた悪ふざけしすぎちゃってさ、転んだ拍子に足くじいちゃったんだ。」
・・・・・・・・え?ツカサ君?
「なあに?またじゃれあって怪我したの?」
「うん。調子乗ってスバル君を蹴飛ばしすぎた。・・・・ごめんねスバル君。」
「もう!こんな暗い中でじゃれあうなんて怪我するに決まってるじゃないの!」
さすがツカサ君。疑う余地のない完璧なウソで委員長をだました。
でも変だな・・・・・・・。ツカサ君のあの性格ならボクがホタルに驚いて腰ぬかしたってコト、
喜々として委員長にバラすと思ったのに・・・・・・。
もしかして、ホントはいいヤツなのかも・・・・・・・・・。
・・・・・・・・と、思ったとたん、ひそひそと耳打ちをしてくるツカサ君。
「・・・・・・これでひとつ貸しができたね♪」
「え?」
「ホタルに驚いて腰ぬかしただなんて、カッコ悪くて彼女には言えないよねえ?」
「うっ・・・・・・・・・・。」
「これで君は当分僕にアタマが上がらないってワケだ♪」
「な、なんだとこのっ・・・・・」
「オバケがコワイだなんて、スバル君てばホントかーわいいなあ?」
「うわあああ〜〜〜〜〜っっ!!!」
ツカサ君の声を慌てて自分の大声でかき消す。
あああ〜〜〜もう〜〜〜っっ!!心臓に悪いーーーっ!!
「きゃ?!な、なに?いきなり大声だして・・・・・・」
「なんでもないよ、委員長♪コッチの話だから。ねえ・・・・・・・スバル君?」
「うぐぐ・・・・・・・!」
前言撤回っっ!!やっぱコイツ最悪だあ!
もうボクをからかって楽しむとかいうレベルじゃない!イジメだこれ!
今のボクにできることと言えば、黙ってツカサ君を睨みつけることだけ・・・・・・・・(泣)
うう・・・・。なんでボクばっかり立場ないのかな。
なんか自分に自信なくなってきちゃったよ。
ツカサ君にだってダメなもののひとつくらいあるはずなのに絶対表には出さないトコがスゴイ。
あいつの欠点って正直言ってあの性格だけだったりして・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・あんな性格のヤツだからこそ、負けるのがイヤなんだけどね。
「ねえ、今日のコトさっそく先生に報告しましょうよ。
コダマタウンにもまだ天然のホタルがいるだなんてすごいコトよ?」
「そうですね。バッチリ写真も撮りましたし十分なレポートが作れそうですよ!」
みんなのアタマの中はきもだめしよりもめずらしいホタルのコトでいっぱいだ。
ボクにとってラッキーだったのは、ホタルのおかげできもだめしの結果が出ずじまいだったってこと。
・・・・・・・・・・出たらカンペキボクの負けだったもんね。
「スバル君、怪我大丈夫?無理しちゃダメよ。」
「う、うん。ありがと・・・・・・・・・(汗)」
ああ、心ぐるしい・・・・・・・・(泣)
こんなダメなヤツでゴメンね、委員長・・・・・・・・・・。
「(ねえ、ミソラちゃん。実はさっきスバル君の悲鳴が聴こえたの。怪我しただなんて嘘でしょう。)」
「(あ・・・・、やっぱわかったあ?気付かないフリしてあげてよ。かなり気にしてるみたいだし。)」
「(もう・・・・!あのバカスバルったら・・・。見栄張ったっていつかはわかるコトなのに!)」
「(まあまあ。委員長の前ではいいカッコしたいだなんていじらしくてカワイイじゃん?)」
「(・・・・・・・・・・・しょうがないわね・・・・・・)」
・・・・・・・委員長とミソラちゃんがコソコソ何か話してるけど、よく聞こえないなぁ・・・・・。
おしまい。2007/05/30 作成26
●あとがきもどき●
オバケ怖いスバルたん・・・・・・!
たまりません、萌えまくりです。
萌えまくったあげくにこんな話かいちゃいました。
ここでのツカサはこやぎの願望です。
もしこやぎがスバルの友達だったら間違いなくツカサとおんなじことします(笑)
ああ、スバルたんをイジメターーイッッ!