■スバル×ルナ+ゴン太   「勇気」■



★流星1(ドリーム設定)★

スバルとルナの関係にヤキモキするゴン太の話。
ドリーム設定なのでスバルとルナは付き合いだしてます★

時期はゲームのオヒュカス撃破後〜ツカサに裏切られるまで、です。
なのでルナ以外の人間はスバル=ロックマンだと言うことを知りません。


ゴン太ってルナのこと好きなんだよね、実は。
そんなゴン太がいきなり「スバルとルナが付き合いだした」と言う事実を
カンタンに受け止められるわけないよなあ。


もちろんスバル=ロックマンだとわかってからなら話は別だけど、
あえてロックマン抜きでスバルを認めてくれる話がいいな、と思って書きました。
なんだかんだいっていい友達だ、ゴン太って。












別にナルシストとかそういうわけではないが、




“俺はコイツよりはマシだ”




と思えるいわば自分より総合的に劣る人間の存在。
その存在は自分に自信を与えてくれる大切なものだ。


しかし、もしその人間に自分が負けてしまったとき失うものはとても大きい。





そのいい例がここにある。     






「あいたた・・・・。いきなり何するんだよ、ゴン太!」
「いい気になってんじゃねえぞ、スバル!」




給食後の昼休み。
教室内がとたんにざわめきだす。

その渦中にいるのはスバルとゴン太だ。



どうやらゴン太がスバルにいいがかりをつけて突き飛ばしたらしい。
担任の育田先生と委員長であるルナがいないところでやるところがゴン太だ。
    




「いい気になってるってどういうことだよ!ボク、ゴン太に何かした?!」     



「どんな手使ったのか知らねえけどな、オレは絶対認めねえぞ!」
「だからなにが!」
    




「お前と委員長が付き合ってるだなんてどう考えてもおかしいって言ってんだよ!」     




「・・・・なんだ、そのことか。」


スバルはきょとんとした顔をして答える。     



「そうだね。ボクも正直信じられないよ。ほとんどなりゆきみたいなものだったし。」
「ふざけんな!なりゆきで委員長に手ぇ出すなんてお前アタマおかしいだろ!」
    


「なんだと!?確かに付き合いだすきっかけはなりゆきだったけど、そこから先は違う!」


ゴン太のひとことに腹をたて怒鳴り返すスバル。
図体にものを言わせて皆に恐れられているゴン太だが
スバルはそんなことで怖気づいたりはしない。


ゴン太とにらみ合うスバル。     



「委員長の相手がツカサとかだったらオレもあきらめがつくけど、お前じゃ納得できねえ!」     

「なんだよそれ!自分が委員長に相手にされなかったからってボクをひがむなよ!」
「委員長はいったいお前のドコに惚れたってんだよ!こんなヒョロいだけの登校拒否が!」
    



「そんなの直接本人に聞けばいいだろ!」     




「つまり、ゴン太にとってスバル君は自分より格下の存在だったってことね。
だから負けを認めるのがイヤでそういうこと言うんでしょう?」
    

「なんだとぉ!?もっぺん言ってみやが・・・・・あ!」



後ろからかけられた言葉にゴン太は怒りをあらわにして振り返る。

しかし声の主をみて絶句する。     



「い・・・・委員長・・・・・(汗)」     


「私はゴン太の所有物じゃないでしょう?私が誰と付き合おうが私の自由のハズだわ!」
「だ、だけどよお!なんでよりにもよってスバルなんだよお!」
    

「“コイツと付き合うくらいならオレと付き合え”っていいたいの?」     

「!・・・そ、それは・・・・・・」



ルナのツッコミに黙り込んでしまうゴン太。

彼女には逆らえない。

自分を助けてくれた恩人であり、惚れた弱みもあるからだ。
それだけに彼女をスバルに奪われるのが我慢ならないのだ。
    



「とんだ傲慢ね。私はあなたとは付き合いません、スバル君とも別れません!・・・わかった?」     


「わ・・・・わかったよぉ・・・・・(沈)」



ゴン太を一蹴するルナ。この勢いには誰もかなわない。
ルナの後ろで胸をなでおろすスバルをみて今度はスバルに向かって怒鳴り始めるルナ。
    


「スバル君!あなたが情けないからこんな風にゴン太にナメられるのよ!もっとシャンとしなさい!」     


「ゴ、ゴメンナサイ・・・・・・・・(沈)」



ルナに助けられてしまい、立場のないスバル。
このままではいけない。
何とかゴン太を黙らせる・・・もとい、ゴン太に認められる方法はないものか。
    



「・・・というわけなんだけど、何かない?キザマロ。」     

「う〜ん・・・・。ゴン太君にとって委員長は理想的な存在ですからね、さっきツカサ君ならあきらめる
とか言ってましたけど、きっとツカサ君相手でも同じことを言うでしょうね。」
     

「・・・なんだよそれ・・・・(汗)じゃあどうしたらいいんだよぉ・・・・・」     


「さっき委員長が言っていた通り、ゴン太君は君のことを自分より格下だと思ってるようです。
まずはゴン太君にスバル君が自分と同等、もしくはそれ以上の存在だと思わせなければ。」     


「どうやって?」     



「さあ、そこまではわかりませんね。」     




「・・・・・だめじゃん!」     



「まあまあ。委員長がなぜ君を好きになったのかがわかればその糸口くらいはつかめますよ。」
    
「えっと・・・・、実はボクも詳しいことは知らないんだ。」
「は?」
    

「だって委員長ってば照れちゃってそのへんのこと何も話してくれないんだよ。」     



「・・・・あの、失礼ですが委員長は本当に君のことが好きで付き合ってるんですよねえ・・・・?」
「キ、キザマロまでそんなこと言うの?!彼女は意地っ張りだからそういうの表に出さないんだよ!」
「そ、そうなんですか?!」
    


「・・・た、たぶん・・・・・(汗)」



語尾が自信なさげになっていくスバルをジト目でみつめるキザマロ。
ゴン太だけでなく、キザマロまで疑心暗鬼にさせてしまった。


・・・・スバルはますます立場がなくなる。


このままでは本気でやばい。次にスバルが向かったのは・・・・・・・・・。     


「ねえ、お願いだよ委員長っ!今回は意地張らないでさぁ、素直になってよお。」     


「・・・・・・いきなり何言い出すのよ?」
「なんか皆、委員長がそんな態度だからボクの片想い状態だと思ってるっぽいんだ。」     


「つ・・・、付き合ってるんだから片想いなわけないじゃない。なに言ってるのよ。(照)」
「だーっっ!もう、そこで照れないでよ!このさい演技でもいいからさ、何とかしようよ。」
「演技って?」
    


「えーっと、どこから見てもラブラブカップルに見えるよーな・・・・・・」     



「調子にのらないの!」
「いたたた!耳ひっぱらないでよう!」



スバルの耳をちょっと怒りつつひっぱるルナ。
もちろん照れ隠しの怒りなのだがこんなことで困りはてて、
自分を頼ってくるスバルをちょっと情けなく感じてしまう。
     


「演技で皆を納得させても意味ないわよ。私を素直にさせたいなら
あなたがもっと魅力的になって私を虜にすれば済む話じゃない。」
    


「・・・・そんな神業みたいなことできるならとっくにやってるよ(汗)」




がっくりとうなだれるスバル。自信喪失なスバルにもう、とルナはため息をつく。
恥ずかしいのか、顔を赤らめたままポツリとつぶやくルナ。
    




「か・・・・神業みたいなこと・・・・あなたは今までで2度やったわよ・・・・(恥)」     



「ええ?!嘘?!・・・・・いつ?!」
「べ、別にいつだっていいじゃない、そんなこと!」
「よくないよ!ボクにとってはとっても大事なことだよ!ねえ、教えてよ・・・・・。」
    


「・・・・・が、学校で怪物に襲われたときと・・・・・学芸会の本番のとき・・・・・・・・(恥)」



学校で怪物に襲われたときというのはスバルとルナが学校内を逃げ回り、
ルナがジャミンガーに人質にとられてしまったときのこと。
ルナは最後に助けに現れたロックマンではなく、
必死にルナを守ろうとするスバルの姿にときめいたのだ。



学芸会の本番のとき。
これはスバルたちのクラスで演じた、ロックマンを題材にした演劇を行ったときだ。
本来のロックマン役であるツカサが本番の日に熱を出し、その代役としてスバルがロックマンを演じた。
演劇の本番中、ルナはロックマンを演じるスバルが本物のロックマンに見えてしまい、
セリフも忘れて彼に見とれてしまったのだ。
    


「・・・・そうだっけ・・・?ボク全然気付かなかった・・・・・。」     



「そ、そうよ!あなたそういうとこ鈍感なんだから!(恥)」
「あちゃ、惜しいな。そこで気づけていればオイシイ思いできたのかな(笑)」
    



「・・・・・・・なに言ってるのよ、バカ・・・・・・!(恥)」




苦笑いするスバルと照れてふれくされてしまうルナ。
たどたどしく見つめあうその姿はまさにラブラブカップルのようだ(笑)



翌日。朝のホームルーム前のざわついた教室にスバルが駆け足で飛び込んでくる。
すこし興奮した様子でルナたち3人のもとに駆け寄る。
    



「ねえ!今週の土曜日に皆で流星群を見にいこうよ!」
「・・・・オイ、スバル。リュウセイグンってなんなんだ?」



ゴン太が怪訝そうな顔をしてスバルに尋ねてくる。興奮冷めやらぬ様子で答えるスバル。
    


「流れ星の大群のことだよ!しかも今度のは数百万個単位の大規模な流星群なんだ!
もしかしたらとてもめずらしい流星雨が見れるかもしれない!」
    

「流星雨・・・・雨のように流れ星が降るってことですか?」
「うん!空一面に放射状に流れる流星はすごくきれいだと思う!ねえ、皆で行こうよ!」
    


「・・・スゲェ、そんないっぱい流れ星があんならたくさん願いごとできそうだな。」
「あはは、願いごと?ゴン太、キミ数百万も願いごと思いつくのか?」
    
「・・・・そりゃ、ちょっと難しいかもなぁ・・・・(汗)」



ゴン太のひとことに笑い出す4人。
満場一致で流星群を見に行くことに決まった。
    

「で?どこに見にいくの?いつもの展望台かしら?」
    
「流星雨を見れる場所っていうのは限られてるんだ。山のほうが空気は澄んでるし、
街の灯りもないからきれいに見える。ちょっと遠いけど登山して観測する価値はあると思う。」
    


「ねえ、ハイキングを兼ねて観測に行くってのはどうかしら?」
「・・・委員長、それはちょっと無理なのでは?天体望遠鏡を持って登山するのは楽じゃないですし、
帰りは夜です。いくらハイキングコースと言っても夜の下山は危険ですよ。」
    


「あ、それなら心配ないよ。天地さんも行くって言ってたから望遠鏡とかは預けておけばいいし、
帰りは車に乗せてもらえるよう頼んでみるから。」
    

「じゃあ、決まりね!ゴン太、あなた最近ちょっと太ったみたいだからちょうどいいじゃない(笑)」
    
「う・・・・、確かにそうだけど山登りは苦手なんだよなぁ・・・・トホホ・・・・」



苦い顔をするゴン太。またまた4人の中に笑いが起こる。
流星群をみたいというのがもちろん1番の動機だが、この4人でまた楽しくやっていきたい。
そういう願いもこめて今回の提案をしたスバルだった。




そして土曜日当日。前日まで雨だったため、流星群の観測ができるか心配されていたが、
当日は嘘のように晴れ、絶好の観測日和となった。
ハイキングコースを揃って登山するスバルたち。
    


「たまにはこうやって体を動かすのもいいものね!」
「うん。山登りなんて久しぶりだ。」
「・・・・ゴン太く〜ん。大丈夫ですか〜?」
    

「ぜえ・・・・、はぁ・・・・、ま、待ってくれよぉ〜・・・・・」     


「・・・もう、だらしないわねえ。しっかりしなさいゴン太。」     




「ゴン太、ホラ手貸すよ。ここの急な勾配越えればしばらくなだらかな道にでるから頑張ろう。」





スバルがゴン太の側に寄ってきて手を差し出す。後ろではルナがその様子をみている。
自然とこういうことができるスバルの優しさを目の当たりにし、ルナの顔が自然とほころんでいく。
しかしゴン太はスバルのその行動を良い方向に解釈できず、苛立ちを覚える。
    



「(スバルのヤツ、委員長の前でいいカッコしようってハラだな・・・)」     

「どうしたのさ、ゴン太?」
「うるせえ!お前なんかに助けられたくねえ!」




ゴン太は思いきりスバルの手を撥ね退けズンズン先に進んでいってしまう。
ルナは呆然と撥ね退けられた手を見つめるスバルに近づき、優しくフォローを入れる。
    


「気にしちゃダメよ。ゴン太ってば負けず嫌いなだけだと思うの。」
「・・・・・・うん。わかってるよ。」



苦笑いで答えるスバル。
少し寂しそうなスバルの表情をみてルナはその手を握ろうとした、そのとき。
昨日までの雨で地面が滑りやすくなっていたため、ルナは足をすべらせてしまう。
    



「きゃ・・・・・・!」




なんとかハイキングコースの端の木の柵につかまり体勢をたてなおす。     



「大丈夫?足元すべるから気をつけてね。」
「あ、危なかったわ・・・・・・転んだら服がぬれちゃ・・・・・・!?」



ルナのつかまっていた木の柵がミシミシと音をたてて折れる。どうやら腐っていたようだ。
体のバランスを崩したルナはそのまま後ろの崖下に転落する。
    



「きゃあああーーーっっ!!」     

「・・・・!委員長っ!」
「くそっ!」



3人が驚きの声をあげる。



スバルは迷うことなくルナを追って自分も崖に飛び込む。
スバルの無謀としか思えない行動にゴン太は声を張り上げる。
    


「バ、バカヤロウ!お前死ぬ気かよぉ!!」
「追いかけましょう、ゴン太君っ!」


ゴン太とキザマロは崖下に消えたふたりを追ってハイキングコースを駆け下りる。     



「・・・・・委員長っ!」
「ス、スバル君!?」




落下しながらスバルはルナをかばうように抱きしめ、左手のトランサーに向かって叫ぶ。
    



「ウォーロックぅ!!」




スバルの体のまわりに黄緑のエフェクトが生まれた瞬間
スバルはルナを抱えたまま背中から地面に激突。
崖下には浅い水溜りがあり、派手な水しぶきがあがる。

しぶきのなかからルナを抱きしめたロックマンの姿がみえてくる。
上半身を起こし、恐怖で目をつぶったままのルナに声をかける。
    



「・・・・委員長、大丈夫?」     




「ス、スバル君・・・・その姿・・・・・」
「間一髪で電波変換が間に合ったよ。今のは生身だったらやばかったなぁ・・・・・・」     



『まったくだぜ。ヒヤヒヤさせんなよな、スバル!』
「ありがとウォーロック、助かったよ。」


そういうとロックマンは電波変換を解き、スバルの姿に戻る。
スバルの無事な顔をみてルナはなみだ目になりスバルに抱きつく。
    



「もう・・・!無茶ばっかりするんだから・・・・・!」
「ゴメン・・・・。でもキミが無事でよかった・・・・・・。」




互いの無事を喜び、強く抱き合うスバルとルナ。
そのふたりの姿を発見したゴン太とキザマロがやってくる。
    




「委員長!スバル!大丈夫か!」
「ゴン太!・・・・・あっ・・・・(照)」






その声をきいて慌てて体を離すスバルたち。
水溜りの中からゴン太たちに無事を知らせる。
    


「ボクたちは大丈夫だよ、ゴン太!・・・・・木の枝とこの水溜りが
うまくクッションになったみたいだ。」
     

「ふたりともはやくそこからあがらないと風邪ひきますよ!」
「そうね、はやくあがりましょ、スバル君。」



ルナは先に立ち上がり、スバルに手を差し伸べる。
・・・しかしなぜかスバルはたちあがろうとしない。
    





「・・・・どうしたの?」     






「あ、いや、その・・・・・・(汗)」
「どうしたスバル、どっかケガしたのか?」



いつまでも立ち上がらないスバルを案じてゴン太が駆け寄ってくる。
少し照れくさそうにスバルはゴン太に頼む。
    



「ゴメン、ちょっと腰が抜けちゃって・・・・・、起こしてもらってもいいかな?」




スバルの言葉にルナとゴン太は目を丸くする。     




「なんだそれ・・・・ためらいもなく飛び降りたから余裕なのかと思ったぞ・・・・?(汗)」     

「余裕なもんか!すっごい怖かったんだってば!」
「・・・・・はははっ!変なヤツだなあ、おまえ!」
    

「いいから早く起こしてよぅ・・・・・(恥)」



ゴン太はスバルを軽々と持ち上げ背中に背負うとそのまま山頂に向かって歩き出す。     



「ありがと、ゴン太。辛くない?」
「バカ言うなよ。お前みたいなヒョロいヤツを背負うくらいなんでもねえよ。」


スバルを背負ったままゴン太は照れくさそうにスバルに謝罪する。     



「あ、あのよぉ、スバル・・・・・・。」
「なに?」
    


「お前、勇気あんだな。自分の危険も顧みず委員長を助けようと崖に飛び込むなんてスゲェよ・・・・。」   



「あ、あれはもう夢中で・・・・・・」
「いろいろヒドイこと言って悪かった・・・・。委員長がお前に惚れた理由がわかった気がするぜ・・・・。」
    

「あはは・・・・。なんかそう言われると照れるなぁ・・・・(照)」
    


「じゃあゴン太、私たちのこと、素直に認める気になったってことかしら?」
「・・・・・ああ、くやしいけどオレじゃ敵わないよ・・・・。」




スバルとルナは顔を見合わせ笑顔になる。ゴン太とスバルの問題もこれで解決だ。
山頂に着くと天地が先についていて流星群観測の準備を進めていた。
天地はスバルとルナの格好をみるとあわてた様子で話しかけてくる。
    


「君たち?!どうしたんだ、その格好は?ズブ濡れじゃないか!?」     

「あはは・・・。ちょっと途中で転んじゃって・・・・・。」



「僕の車の中にアマケンの制服の予備があったと思うから着替えたほうがいい。
スバル君ももちろんだが、女の子にいつまでもそんな格好させるわけにはいかないしね。」
    



「ありがと、天地さん。じゃ委員長、車の中で着替える?ボクは後でいいから先着替えなよ。」 
「・・・・うん。ありがと。でも・・・・のぞいちゃダメよ?」
    



「の、のぞかないって!(恥)」     



「うふふ、よろしい♪」
「もう・・・・、からかわないでよぅ!」




スバルをからかうと、天地の車の中に入るルナ。
スバルは車の前でルナの着替えが終わるのを待つ。

このやりとりをみていたゴン太がスバルに問いかける。
    

「お前ら恋人同士なんだろ?一緒に着替えちゃえばいいんじゃねえのか?」


「な、なに言ってんだよゴン太!?そんなのできるわけないじゃないか!」
「・・・・なんでえ。チューはできてもハダカを見る度胸はねえのかスバル?」
    

「ど、度胸の問題じゃないよ!そういう雰囲気とか気分とかあるじゃん!」
「そういう雰囲気ならいいのか?」
「空気読み違えるとデリカシーが足りないだの何だのって怒られるよ。またそれが微妙で・・・・」
    




「・・・・お前、委員長を脱がしたことあんのか。」     





「(ひぃ!し、しまったぁ・・・・!)い、いやその・・・・・・(焦)」





ゴン太のツッコミに冷や汗だらだらのスバル。
ルナのことになるとゴン太はなかなか鋭いのだ。
さきほど和解したはずのゴン太の顔つきがだんだん険しくなる。
    





「てめぇ!委員長をキズモノにしようたあ、いい度胸だ!」     






「わ、わけわかんないことで怒らないでよ、ゴン太!だいたい、キズモノってなに?!」     


「そんなの自分の胸に訊いてみろぉーーーーーーーっ!」

逃げるスバルを追い掛け回すゴン太。
ふたりの仲は認めたが、スバルがルナにエッチなことをしているのだと考えると
やはり怒りがこみ上げてくる。これは単純に妬みでしかないのだが。



逃げるスバルの前にキザマロが立ちふさがる。慌てて足を止めるスバル。
    


「わわっ!な、何だよキザマロ?!」     



「・・・先ほどの発言、気になりますね。君と委員長はいったいドコまで進んだ仲なんですか?」
「な、なんでそんなこと教えなきゃならないんだよっ?!」

「情報屋としての知的好奇心です。」
    


「そうだそうだ!白状しちまえよ、スバル!」



後ろからスバルを羽交い絞めにするゴン太。これではもう逃げられない。
しかしここで白状したが最後、後ほどルナからどんなオシオキが待っているのかと考えただけでも恐ろしい。
どちらの選択をしても、スバルにとってはよろしくない結果となっている。
絶対絶命のピンチになみだ目になってしまうスバル。星が瞬き始めた空に向かって叫ぶ。
    





「だ・・・、誰でもいいから助けてよぉ〜〜〜〜〜〜っっ!!」






果たして、これから現れる数百万の流れ星のなかでスバルの切実な願いを叶える星はあるのだろうか・・・?



オシマイ。2007/04/30作成17







●あとがきもどき●

ゴン太って実は可愛いんですよ!!(←何)
まっすぐで寂しがり屋でちょっとすけべー。

いいんちょ軍団+スバルの仲良し4人組は見ていて本当に微笑ましい。
このお話で一番書きたかったのはゴン太がスバルを背負うところ。
男のコ同士でお互いを認めあうとか超萌える!

そしてやっぱり最後にスバルをイジメて終わる♪




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